シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート
本展覧会は、ポーラ美術館の絵画、彫刻、東洋陶磁など多岐にわたるコレクションを、現代美術の第一線で活躍する作家たちの作品とともにご紹介するものです。2002年の開館以来、現代美術の作家たちに焦点をあてる本格的な企画展は、今回の展覧会が初となります。これまで、モネやピカソといったコレクションの中核をなす作家をはじめ、巨匠たちの作品とともに歩んできたポーラ美術館は、同時代の表現へと展望を拡げ、新たな一歩を踏み出します。
展覧会タイトルである「シンコペーション」(切分法)とは、音楽において、リズムを意図的にずらし、楽曲に表情や緊張感をあたえる手法です。空間全体に広がるインスタレーション、音、映像、野外展示、写真、絵画など、現代の作家たちによる多様な表現は、時代や国境を越えて過去の巨匠たちの作品に今日的な光を当て、現代を生きる私たちの感覚を揺さぶる、さまざまなリズムをもたらします。
大自然の懐に抱かれたポーラ美術館は「自然と美術の共生」を謳(うた)い、本来は密接であった両者の繋がりを取り戻すことを目指してきました。美術における過去と現在の表現もまた、断絶するものではなく、絶えず新たな関係を紡いでゆくべきものでしょう。コレクションの数々が内包する時間とリズムが、現代の表現と出会い、箱根の豊かな自然のなかで新たな響きをうみだします。
■出展作家:
オリヴァー・ビア、アブデルカデル・バンシャンマ、セレスト・ブルシエ=ムジュノ、カンディダ・へーファー、石塚 元太良、磯谷 博史、アリシア・クワデ、スーザン・フィリップス、プリンツ・ゴラム、ヴォルフガング・ティルマンス、渡辺 豊、横溝 静
開幕記念対談
登壇:セレスト・ブルシエ=ムジュノ(出展作家)× 林卓行(東京藝術大学准教授)
日時:2019年8月10日(土)15:00~16:30
会場:ポーラ美術館 カフェ
日仏逐次通訳付
開幕記念アーティストトーク
登壇:オリヴァー・ビア(出展作家)
日時:2019年8月11日(日)14:00~15:30
会場:ポーラ美術館 講堂
「アートと写真の汀」
登壇:石塚元太良×今福龍太
日時:2019年10月26日(土)15:00-16:00
会場:ポーラ美術館 カフェ
閉幕リレートーク
登壇:磯谷博史・渡辺豊
日時:11月30日(土) 1回目 13:30~ / 2回目 15:00~
場所:ポーラ美術館 展示室
ギャラリートーク
日時 : 9月14日(土)・10月12日(土)・11月9日(土)
各回 14:00〜14:40
主催: 公益財団法人ポーラ美術振興財団 ポーラ美術館
機材協力: キヤノンマーケティングジャパン株式会社