展覧会
12/13
2023
5/19
2024

新収蔵:ゲルハルト・リヒター《ストリップ(926-3)》

2023.12.13 — 2024.05.19

会期

2023年12月13日(水)~2024年5月19日(日)

 

会場

展示室4

 

 

ドイツ、ドレスデン出身のゲルハルト・リヒター(1932- )は、半世紀以上にわたる画歴を通じて、絵画の新たな可能性を問い続けてきました。その出発点として位置付けられるのが、新聞や雑誌などの白黒写真やプライベートな写真に基づいた〈フォト・ペインティング〉であり、絵筆で表面を軽く擦ってイメージ全体をぼかすという描法がとられたのは、1960年代のことでした。

 

リヒターの取り組みは、油彩画や写真、そしてデジタルプリントなど多岐にわたっています。〈抽象絵画〉のシリーズでは、色彩を何層も重ねていく際に、画面の幅にわたるほどの長いスキージ(へら状の道具)を用いて、絵具を塗り広げるとともに削り取っていく痕跡に対して、画家の関心が強く向けられました。新収蔵作品である《ストリップ(926-3)》は、2011年から始められたシリーズに含まれるものです。ある一枚の《抽象絵画》をスキャンしたデジタル画像を細分化して、再統合した結果としてリヒターが浮かび上がらせたのは、数えきれないほどの細片が折り重なるストライプの広がりでした。今回の展示では、《ストリップ(926-3)》を初公開するにあたり、当館の収蔵するリヒターの作品を一堂に会して、その魅力をご紹介いたします。

ゲルハルト・リヒター《ストリップ(926-3)》2012年 ポーラ美術館
© Gerhard Richter 2023 (05092023)

ゲルハルト・リヒター《ストリップ(926-3)》2012年 ポーラ美術館
© Gerhard Richter 2023 (05092023)