《唐茄子畑》にひとめぼれ
野口弘子
10/18 2023
美術館に行くとある作品の前で釘付けになって動けなくなるほど魅了される作品に出会って、まるで誰かと恋に落ちてしまったかのような経験をすることってありませんか?
リアルの恋愛では惚れっぽいタイプではないのですが(笑)、最近ステキな作品との出会いから好きな絵がどんどん増えています。
先日、「シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画」展の展示替えで、下村観山《唐茄子畑》1910年 国立西洋美術館 の右隻が設置されました。開幕からしばらくは左隻が展示されていたのですが、この右隻が目に飛び込んできた瞬間、身動きがとれなくなりました。
六曲一双の左右で絵の構図が異なるのですが、金色の背景に真っ直ぐ伸びた唐茄子の茎はなんとも力強く、花の色は美しい淡い桃色でまぁ美しいこと。左隻の時にはそう感じなかったのが不思議なくらいです。いつかどこかで左隻と右隻を同時に観られる日が訪れることを待ち焦がれています。また楽しみが増えました~。