ポーラ美術館では、財団設立 20 周年を記念して、コレクションの特徴のひとつである「女性の美」に焦点を当てる展覧会 を開催いたします。

社会構造や人々の生活を激変させた産業革命の波は、19 世紀フランスのファッションにも大きな影響を与えました。それは、紡績機や織機の改良、縫製技術の発展や百貨店などによる流通の拡大といったことはもちろん、ファッションメディ アの発達により流行情報の拡散のスピードや鮮度とその広がり方にも変化を与えました。また、時を同じくして 19 世紀 以降の画家たちに影響を与えた美術批評家で詩人のシャルル・ボードレールが、芸術において移ろいやすいものや一時的なもののなかにある「近代性」(モデルニテ)を描くことを称揚したことで、時代ごとに変わりゆく都市風俗は新たな絵画 の主題となりました。なかでも、流行を映し出す女性たちのファッションは重要な主題のひとつとなり、密室で行われる 女性の化粧や身づくろいなどの場面も数多く描かれるようになりました。

本展では、ポーラ美術館が収蔵する 19 – 20 世紀の絵画を中心に、同時代のファッション雑誌やファッション・プレート、 装身具、化粧道具、ドレスなどをあわせて展示し、女性たちのファッションや化粧が画家たちによってどのように描かれ たのかを検証しつつ、その背景や意味について考えます。

■記念講演会「モードが20世紀をつくった。」

講師：鹿島茂 (フランス文学者、明治大学国際日本学部教授)

日時：2016年3月26日(土)　14:00～15:30

会場：ポーラ美術館講堂

■香水作りワークショップ 「香りの教室」

講師：山本めぐみ (ポーラ化成工業株式会社 横浜研究所研究員)

日時：2016年6月4日(土)・25日(土)　14：00-15：30

会場：ポーラ美術館講堂

協力：ポーラ化成工業株式会社

■ワークショップ「ガリ版でオリジナルドレスを描こう」

講師：水口菜津子(アーティスト)

日時：2016年8月6日(土)　13:30-16:00

会場：ポーラ美術館講堂

■ギャラリートーク

日時：2016年4月16日(土)、5月21日(土)、6月18日(土)、7月16日(土)、8月20日(土)　14:00－14:40

■ポーラ美術館来館記念スタンプ

Modern Beauty　STAMP×STAMP～想い出をカタチにのこそう～

開催期間：2016年6月17日(金)～2016年9月4日(日)

■スペシャルトークイベント＠東京・青山

講師：吉村紅花 (文化学園服飾博物館学芸員) 、津田紀代 (文化学園大学非常勤講師 /元ポーラ文化研究所 研究員) 、岩﨑余帆子 (ポーラ美術館 「Modern Beauty」展担当学芸員)

日時：2016年4月13日(水) 　20:00－22:30

会場：araraラウンジ

ドレスコードあり(ピンク色のアイテム)

主催：公益財団法人ポーラ美術振興財団 ポーラ美術館

協力：文化学園服飾博物館、ポーラ文化研究所

後援： 在日フランス大使館／アンスティチュ・フランセ日本